Bendy and the Ink Machineを遊びました!
インクまみれのアニメスタジオを探索する3Dホラーゲームです。
わたしはSteamで購入しましたが、AndroidやiOS、PS4やswitchなど様々なプラットフォームで発売されているようです。
Steam版は日本語訳あり(2021年6月現在、英語音声・日本語字幕のみ)。
他プラットフォームの場合はどうなのかわからないので、ご購入を検討の際は十分ご注意ください。
あらすじ
勤めていたアニメスタジオを退職してから30年。
主人公のヘンリーの元へ、アニメスタジオの社長であり親友でもあるジョーイから手紙が届く。
『見せたいものがあるからスタジオに来てくれ』
手紙の通りにかつての仕事場を訪れたヘンリーだったが……。
ゲームについて
アニメスタジオの探索がメインのホラーゲーム。地図はありません。
気になって色々と調べていた際に出てきた事前情報では「日本語訳はあまり精度が良くない」と聞いていたけれど、その後修正が入ったのか特に違和感はありませんでした(ひょっとしたら、言語版を知っていたら&リスニングがよくわかっていたらまた印象が違ったのかもしれません)。
このタイムカードがセーブポイントのようですが、バグなのか上手くセーブが出来ない事があります。
わたしの場合steamに記録されているプレイ時間は11.9時間なのですが、実際に遊んだとして記録されている時間は……
ご覧の通りです(※クリア後なのでchapterは1に戻っています)。
最初に遊んだ日から日が空きすぎたため1度最初から始めましたが、その分を差し引いてもsteam内の記録時間がかなり長く、恐らくこれはわたしの遭遇したバグ?が原因かなと思います。
おま環かもしれないんですが、何かの参考になるかもしれないので遭遇したバグについて書き留めておきます。
・pauseボタンを押してもイベント進行が止まらない上にゲーム再開がクリックできない(オプションと終了は通常通り使える)現象が複数回発生。
初めてこのバグに遭遇した時はヒヤッとしましたが、一度ゲーム終了して再起動したら直りました。
ただ、セーブ機能は正常に動いていなかったようで再起動後のデータはかなり戻されてしまいました。
・セーブが出来ていないバグ?
これはバグなのか、それともわたしがこのゲームにおけるセーブポイントを理解していないだけなのか不明ですが、わりと進めて改めてやり直した際に「えっ!?ここから!?何故!!?」と叫びたくなるほどデータが巻き戻っている事が多かったです。
わたしの中のIKK○さんが何度「まぼろし~!!!」と叫んだことか……。
後で他の方のレビューを拝見すると「セーブが出来ていない事がある」と仰っている方は一定数おられたので、可能であれば少しずつ進めるより休日等に一気に遊んでしまった方がいいのかもしれません。
(右下に一瞬Bendyくんの顔が出てくる時が恐らくセーブ中?っぽいです。セーブが出来ていなかったときはこの顔が出ていなかったり、逆に点滅したままずっと出っ放しだったりしました。もしこの右下顔点滅が“延々とデータ書き込みの途中”状態なのだとしたら、そこで電源を落としてしまうとセーブデータの破損にもつながりそうで怖いですね……。どうやら発生条件は不明で、こちらでは回避できずランダムで発生してしまう現象のようです)
スタジオ内はホラー演出のためか全体的に薄暗く見辛いです。
更にマップ内には切れかけの電球や蛍光灯が多く、光がかなり高速でチラチラしているところがあるので光の点滅で気分が悪くなる方は少し気を付けた方が良いかもしれません。
キャラクターがかわいいのでホラー要素薄めかと思いきや、驚かし系&追いかけられ系のしっかりホラーでした。
感想
Twitterのフォロワーさんがお好きなゲームで、ずっと気になっていました。
pauseボタンを押したときのインクの音が好きです。
『あなたは決して、カートゥーンアニメをかつてのような目で見る事ができない』という公式説明文の通り、カートゥーン調アニメ風のキャラクターを中心にホラー展開が起きるこのゲーム。
海外だとやはり子供が観るアニメ=ディ○ニーとかミッ○ーマ○スとかが主流なのでしょうか。
それにしてもヘンリー、退職後30年も経ってからかつての仕事場を訪れてこんな目に遭うとは……気の毒に。
実際働いてたのが二十歳だったとしても今50歳ですもんね……走るスピードが遅すぎてやきもきしましたが、その年齢なら仕方ないか(?)。
かわいいキャラクターが出てくることしか知らなかったので、件のフォロワーさんから「びっくり系ホラーです」と教わって俄然ワクワクしながら探索しました。
ホラーゲーム&物探しゲームだからか全体的に薄暗くて視界が悪いですが、拾ったり調べたりできるアイテムはハイライト表示が入って親切でした。
誰もいないスタジオのはずなのに物が移動していたり曲がり角から誰かが覗いたりという脅かし要素は多かったものの、ゲームのマスコットキャラクターであるBendyくん(※アニメ頭身版)が脅かしてくる時は怖いというより可愛らしい感じでした。
人型の影や怪物?は普通に怖かったですが……。
あちこちに落ちてる拾える缶はひょっとして回復アイテムなのでしょうか。
スープ缶……ですよね……?多分……。
何らかのコレクションアイテムなのだろうかと思って無傷の時もせっせと拾っていました。笑
方向音痴すぎてどこがどこだかわからなくなり結構な時間彷徨いました。
でも、わたしはストーリーに関係ないところを探索するのも好きなので楽しめました。
色々とオブジェクトが配置されている部屋を眺めつつ、「ここは何に使われてた部屋だったのかな」と想像するのも楽しかったです。
初見時は「いつあの悪魔がまた来るか」という恐怖心の方が大きくてあまり周囲を見渡す余裕がありませんでしたが、ある程度慣れてきたら各オブジェクトの配置をじっくり楽しむことも出来てきました。
「置き場がないからとりあえずここに置いとこ」とばかりに雑に置き去りにされたグッズ配置も、やけにリアルでにやりとします。
更に感想 ※ここからストーリーのネタバレあり
1~2章
キャラクターに脅かされる時よりも、インクが急に上から降ってきたりバルブを開けた瞬間黒い水(インク)がドバーっと押し寄せてきた時の方が怖かったというかショックが大きかったです。
だってこのスタジオどう見ても木造建築なのに……こんなにインクがこぼれたら取れなくなってしまう……。笑
さらにそれを踏みまくってるので主人公も多分真っ黒になってるんでしょうね。
魔法陣だ!スカイ○ムで見た!
敵をやむを得ず倒してしまった後に「ごめんな。あと、かっこいい帽子だな!」と優しく声をかけるヘンリー……好きです。
前述の通り日本語訳の精度に関しては特に不満は無いのですが、このあたりは台詞内の{[N]は}っていうのがやたら多くてちょっと気になりました。
改行のコードか何かがうまく反映されずに画面内に出てきてしまっているんでしょうか。
3章
ボリスくん(くん?)とてもかわいい!
何も喋らないのに異常に癒されます。
怖い時に頭を抱えて蹲る動作が最高にツボでした。
特濃インクを取りに行くミッション、「スウォーレン・サーチャーって何ですか!いません(半ギレ)」……と言いたくなるほどスウォーレン・サーチャーが見当たりませんでした。
9階をうろうろ歩き回っているうちにPエリアに迷い込み、インクお化けに襲われて死にかけるという不審者の動きを繰り返し続けました。
1時間半ほど歩き回ったのですが結局出て来ず、これひょっとしてバグってるんでは……?と、普段は拝見しない人様の実況プレイ動画を確認。
すると海外の方の実況動画で「11階でスウォーレン・サーチャーを倒している動画」を発見。
ええ……?でもはっきりと“9階で”って書いてるじゃんね……と半信半疑で11階へ向かったところ……
居たー!!こんなとこに居やがった!!!
これは日本語訳がおかしいのですか?それとも言語版でも“9階”と言いながら11階に出現するのですか??
わ、わたしの1時間半返してくださいよ…………。
本当に何度もしつこいんですが、マジでめちゃくちゃ方向音痴なので映写技師のところはもうこのまま一生出られないかとおもいました……マップ自体はそんなに広くないのに相当迷いました。
エンジェルちゃんの声優さんすごいなぁ。
狂ったような笑いと感情の籠った声、めちゃくちゃ怖かったです。
エンジェルちゃん「ボリスを渡しなさい!!」
わたし「は!?嫌ですが!(激怒)」
この薄暗いスタジオにおいてわたしの唯一の癒しであるボリスを渡してたまるか。
4章
ゆっくり忍び寄って来るエンジェルちゃんにびっくりするより先に、ヘンリーを起こそうと揺さぶってるボリスくんが可愛すぎてゲラゲラ笑ってしまいました。なにこのかわいい子。
ひょっとして章が進むごとにインク量多くなるんでしょうか……限界雨漏りみたいになってますよ。
大丈夫なんですかこのスタジオ。
ボリスくん、オオカミだったのか……(犬だと思ってた)。
英語もリスニングもてんでダメなのですが、ここにいる人たちが「家に帰りたい」と泣いているのはなんとなくわかりました。
隅っこの方で膝をかかえて泣いてる影がなんだか可哀想でした。
でもさすがに↑このシーンでは「オイオイオイ!ついてくんなよ!なんなんだよ!」と銀○みたいに叫んでしまいました。怖いわ。
ボリス~!今助けてやるからな!!と順調にお化け屋敷の電源を入れていきましたが、第3の電源を捜す過程にて突然起動した「ヘンリー絶対殺すマン」装置に為すすべなく逃げ回るわたし。
「機械のボルトが光ってるからあれをどうにかするんだろうけどどうやってどうにかするの……」と思いつつ、斧の存在に一切気づかず逃げ回る事数十分。
ようやく床に転がる斧の存在に気付いて事なきを得ました。
頼むからスタジオにもうちょっと電気を増やしてくれ。
映写技師怖~。
嫌いなんだよなこいつ……と思いながら電源を入れ、帰り道で追いかけられたので慌てて隠れ……てからの展開がまた恐怖でした。
突然現れて映写技師をぶちのめした八頭身Bendy!
一瞬ヘンリーを助けてくれたようにも見えましたが、奴の目的は一体……。
邪悪なディ○ニーアトラクションみたいなのやめろ_(:3 」∠ )_
大事なボリスを自らの手で殺める事になってしまった。
とてもしんどかったです。
ここは日本語訳が追い付いていないのかエンジェルちゃんの台詞に訳がついていませんでしたが、どうやら彼女はどうしてもヘンリーを殺害したい様子。
一体何が彼女をそうさせるのでしょうか。
ボリスがいなくなった悲しみに浸る余裕もなく襲ってくるエンジェルちゃん→そんなエンジェルちゃんをやっつけてくれた別の女の子と勇ましいボリス?
5章
ヘンリーを助けてくれたのはアリスちゃんという女の子でした。
この子も恐らくアリス・エンジェルなのかな。
勇ましいボリスはトムという名前で、残念ながらと言うかやはりと言うか、ヘンリーを助けてくれていたあのボリスとは別個体。
ヘンリーに冷たく当たるトムですが、まあそりゃいきなり現れたみょうちきりんな生き物(人間)であるヘンリーが飼い主(?)に近づいてきたら警戒もしますよね……。
まさかここにきて新アイテムが手に入るとは。
こいつら嫌いですが、大体3匹で仲良くうろうろしてるところ見てたらちょっとかわいくなってきました。
そしてここの迷路も相当曲者でした……そんなに広くないはずなのにどうしてわたしはここまで迷うのか。
「インク生成器どこだっけ……さっきあったはずなのに……」と呟きながらかなりの間迷路を彷徨い、ようやくパイプを全て揃えて先へ進みます。
アリスちゃんに天使の輪っかがついてる……。
アニメスタジオの閉鎖によって最終回を迎える事が出来なかったアニメーション作品に“終わり”を与える事でゲーム本編はクリアとなります。
唐突に終わる悪夢、繰り返される親友との会話。
なんだか妙な寂しさと物悲しさを覚えるラストでした。
本編を終えての感想
そこまで怖くないホラーを遊びたい方におすすめ、という紹介のされ方をすることが多いらしい本作ですが、わたしは結構怖かったです。
視覚的なホラー要素に関しては確かにそこまでショッキングではないのですが、捕まれば即死してしまう敵も居るし、武器を持っていない状態だとどんな敵相手でも隠れることしか出来ない状況に置かれるのは非常に心細く恐ろしいものでした。
見つかった時の効果音やBGMも恐怖心を煽ってとても良いです。
わたしが本編のメッセージをきちんと読み解けていない可能性が高いですが、ラストのジョーイから言われた「お前は愛する家族と一緒に行く道を選び、俺は創造した世界に閉じこもることを選んだ。もっと早く正しい道をお前が示してくれていれば」というのが本当に今回ヘンリーを巻き込んだ理由なのだとしたら……なんというか……逆恨みってレベルじゃねーぞ!というのが正直な感想です。
作中のインクモンスターたちやエンジェルちゃんがあんなに執拗にヘンリーを殺そうとしてきた理由もいまいち掴めないままでした。
特にエンジェルちゃんは言葉による意思疎通が可能なのもあって、より明確に『他の誰でもなく“ヘンリー”を殺したがっている』『「ヘンリー、何故あなたはここにいるの?」と幾度も聞いてくる』部分が強調されていたので退職前のヘンリーとスージー(アリス・エンジェル初代声優)の間に何かひと悶着あったのかなと想像していましたが特にそういうわけでもなさそう。
今回も遊び終えた後に他の方のレビューや解釈を拝見しようと色々と調べていたのですが、ニコ○コ大百科のトピックでの解説が面白かった&とても勉強になりました。
アリスちゃんとトムはご夫婦だったのか~。
インクマシンで生成されているキャラクターに実在の人物の人格が投影されているっぽいことには何となく気づいていましたが、もし本当にあれらすべて本物の人間の魂が融合しているのであればなかなか後味が悪いですね……。
物語に終わりを与えた事で彼らの物語も平穏に終わるのでしょうか。
あの小さなアニメスタジオに閉じ込められてどこにも行けなかった彼らの向かう先が、この先少しでも安らかであれば良いのですが。
5章でアリスちゃんからもらえたフレーム(隠れたメッセージが読めるアレ)、2周目からは序盤から使えるそうなのでまた時間が取れる時に2周目も挑戦してみたいなと思っています。
実績もあんまり埋まっていなかったのでまだまだやれる事はたくさんありそうです。