ずっと気になっていた宇宙探索ゲーム、Outer Wilds(アウターワイルズ)の感想記事です。
store.steampowered.com
上に貼ったリンク記事はSteamのものですが、わたしはPS5で遊びました。
DLCは未購入のため今回は本編クリアまでの感想となります。
一言感想:「宇宙が滅びていく時に生まれたなんて、不運すぎる」
あらすじ
とある種族のとある男性主人公があなただ。
あなたはこの日、村民たちの期待を背負い、新人冒険家宇宙飛行士として宇宙へ旅立とうとしていた。
新人宇宙飛行士であるあなたがどういう旅路を過ごすかは定かでない。
先輩宇宙飛行士たちと出会い談笑することもあれば、古代生物の言語を見つけて翻訳を試みることもあるだろう。ひょっとすると、どこにも辿り着けないままその命を散らしたこともあったかもしれない。
とにかく、冒険を続けていたあなたの旅立ちから22分後、驚くべきことが起きる。
眩い光が、あなたも、他の人々も、他の星々も、すべて飲み込んでしまうのである。
あなたは22分後に滅亡するこの星系の謎を解き明かすことが出来るだろうか?
ゲームについて
・日本語音声……ボイス自体なし。
・日本語字幕……あり。「翻訳が雑」という感想やレビューがあるようですが、どうやらアプデで修正されたようです。2023/11現在、PS版は特に問題なし。もしかすると誤訳はあるのかもしれませんが、脱字は特に気になりませんでした。
・主人公……とある一人の新米宇宙飛行士であるHearthian。男性。
・仲間……一人旅ですが、探検できる星々には先輩宇宙飛行士たちが散らばっています。
・ゴア表現……なし。
プレイ開始からしばらくは非常に酔いました。
わたしは半日くらいプレイしていたら慣れましたが、3D酔いが激しい方はご注意ください。
設定で、ある程度軽減することも可能のようです。
巷でさんざん言われているようですが、決して万人におすすめできるゲームではないと思います。とにかく死んで覚えていくタイプのゲームであり、アクションや謎解きの難易度も高め。
文章を読んで推察・考察していくのが好きな方、宇宙や星、SFに興味がある方だと楽しめる確率が高そうです。
ホラーゲームではありませんが、未知の世界を舞台にしているだけあり最初のうちは様々な事に恐怖を覚える可能性があります。
最後には諦めずにクリアまでいけた方にしか味わえない達成感が待っています。
・アクションはいずれ慣れると信じる
・何かありそうなところは恐れずに行ってみる
・ネタバレ厳禁……だけど、自力で全部謎を解くのは難易度が高いので、どうしてもわからないところは攻略に頼る←大事!
感想(※この先ネタバレあり)
BGMについて
とても良かったです。サウンドトラックが欲しくなりました。
一番好きなのはタイトル画面の曲とOuter Wilds、そして『Travelers』です。
感想
※この先はスクショも含めネタバレがあります!
「この先を知りたい」という好奇心が何よりも原動力になるゲームなので、プレイ予定・未クリアの方は引き返してください。
Outer Wildsの攻略情報は極力ネタバレに配慮した記事がネット上に多くありますので、詰まった時は攻略情報を見ましょう。
実は、頭が悪すぎたのかわたしはNomaiたちの残した文章や航行記録を適切に読み解くことが出来ず、中盤以降はかなりの頻度で先人の知恵(攻略情報)に頼ってしまいました。
先人の知恵に大いに助けられる形でゴリ押しクリアしてしまったため、きちんと謎を解明してクリアしたとは言えない状態であり他の方と同じような目線で感想を残して良いものか微妙なところですが、自分なりの解釈と感想をまとめてみます。
最初はゲーム中に残していた簡易メモから。
・ゲーム開始直後、観測所の場所が分からずウロウロ。
というか、実際には観測所に3回も立ち寄ったのにHornfelsが見つけられず無駄に時間を費やしました。
・昔主人公たちが住んでいた惑星で暮らしていたとされる種族『Nomai』の痕跡を探すため、宇宙へ旅立つようです。
人間も恐竜や古代人の生態を研究していますし、そういう感覚って事でいいんでしょうか。
・最初の死は燃え盛る惑星(空洞のランタン)に着陸しての死亡でした。
・自動操縦オンにしたまま探査艇を離れたら探査艇に置き去りにされた。
この時はまだ瞑想も知らなかったので「死んで再開したばかりなのにどぉしょ……まぢムリ……」と途方に暮れました。
・タイトル画面のロゴ、時間経過でバラバラになるんですね。
・特に集合体恐怖症等は無いはずなのですが、闇のイバラで見つけた赤いツブツブの集合体(アンコウの卵?)や子供Nomaiの筆跡(大人が書いたものよりもぐるぐるマークが乱れているアレ)を見ると背筋がぞわぞわして鳥肌が立ちます。
何故かあまり長時間見ていたくないタイプの気持ち悪さがありました。
・太陽なき街にあるアンコウの化石の死因は餓死らしいですが、闇のイバラにいるアンコウたちは普段何食べて生きてるんでしょうね。闇のイバラを探索しているとチラホラと見えるムカデみたいな虫でしょうか……?
よく絶滅しなかったなと思いました。絶滅してていいのに。
父親が少し天体好きのため、子供の頃に何度か星の話を聞かせてもらった事があります。
山口○恵さんの曲の歌詞ではありませんが、宇宙にある星にも寿命があるということを最初に教えてくれたのも父でした。わたしたちの住む地球にも寿命があり、月や太陽にも寿命がある。
今は「地球が寿命を迎える頃にはとっくに人類は絶滅しているだろうな」と夢も希望もない事を思っていますが、それ(地球にも寿命があること)を教えられた当時はまだ子供だったので「もしも今夜地球が寿命を迎えたらどうしよう?」と、恐怖で眠るのが怖かった事を今でも覚えています。
さて、この『Outer Wilds』は、まさに太陽が寿命を迎える時代を生きている種族たちの物語です。
彼らは「近い将来太陽が超新星爆発を起こす」という可能性には気づいているものの、実際その瞬間が22分後に迫っている事には気が付いていません。
……28億年前、かつてこの星系で研究を続けていた種族“Nomai”が作っていたシステムにより、22分間をループし続ける事になった主人公とループ仲間のGabbro、そして星に詳しく超新星爆発の直前に太陽の異変に気付くChertだけが例外です。
謎を少しずつ解明し、どうやらNomaiが原因で超新星爆発が起きているのだろうと誤解していた頃は「きっとこの物語の最後は主人公が何らかの手段を使ってNomaiの装置を止め、彼らの星は救われるのだろう」と思っていました。
ところが今回主人公たちを襲った超新星爆発はNomaiたちが引き起こしたものではなく単純に“星の寿命”であり、あれだけの技術と探求心を持つHearthianやNomaiでさえも、宇宙の脅威と死に対して為す術は何もありませんでした。
ただ、「ではこの物語は悲劇だったのか」と問われた時、クリアした方々の殆どは「そうでもない」と答えるのではないでしょうか。
観測者たち全員で楽器を演奏した後、Riebeckが言っていました。
「未来は常に過去の上に築かれる。例えそれをこの目で見ることはできなくても」。
Hearthianである主人公はNomaiの技術のおかげでループを繰り返し、仲間たちと共に星の終焉を見届けました。
彼らの物語自体はここで終わりですが、彼らの旅はここから何万年か後に生まれるかもしれない新しい宇宙に影響を与えるかもしれません。
何より主人公が『宇宙の眼』に辿り着き、彼らがこうして星の終わりを見届けた事を、このゲームを遊んだわたしたちは知っているし覚えています。
人によってはこの先の人生、彼らの旅はずっと心に残るものになるはずです。
それはきっと意味のある事であり素敵な事でもあると感じています。
いつも通り拙い文章ですが、わたしのOuter Wilds感想はこれにておしまいにしようと思います。
こういう体験が出来るからゲームってやめられねえんだよな!
…………というところまで記事を書いていたんですが、いろんな方の感想を聞きかじったところどうやらこのゲーム、「絶対にDLCまで遊んだほうが良いゲーム」らしいです。
よっしゃ!それじゃDLCやるぞ!車検のせいで赤字ですが知るもんか!この記事上げた後に買います!買うったら買う!
おしまい。