細々と育てている多肉植物や野菜がすくすく育つようになり、良い季節になったなあと実感しております。
早い方はもうGWでしょうか?わたしはカレンダー通りなので飛び飛びの連休です。
お仕事の方も、既に長い連休の方も、遅れてお休みを取られる方も、皆さま良いお休みをお過ごしくださいね!
さて、本日は先日クリアしたChicken Police - Paint it RED!(チキンポリス - 赤く塗れ!)の感想です。
一言感想:ハードボイルドズー○ピア🐓🐱🐁🐶
あらすじ
大晦日。残り121日で退職の日を迎える刑事、サニーはクロービルの街を愛車で走っていた。
事務所に帰り着いたサニーを待ち受けていたのは見知らぬ美しい女性。デボラと名乗るその女性は、雇い主からの伝言をサニーに伝えに来たという。
厄介な仕事を持ち込まれたサニーは、かつて自然界に名を馳せたチキン・ポリスの相棒、マーティへ協力を仰ぐため、再び夜の街を走り出す。
ゲームについて
・日本語音声……なし。英語フルボイスです。
・日本語字幕……あり。原語がどんな感じなのかはわかりませんが、日本語訳は非常に雰囲気が良いです。
稀に男性が女性言葉になったり女性が男性言葉になったりするブレや誤字脱字はありますが、全体で見れば気にならないレベルです。
・主人公……サニー・フェザーランド。そこそこ年を重ねたニワトリ。
・仲間……マーティ・マクチキン。サニーよりもガタイが良い、若きニワトリ。
・ゴア表現……若干の血表現あり。
ポイント&クリックアドベンチャーです。
登場人物たちは皆、頭が“動物”の、いわゆる獣人。見た目はシュールですが、内容はいたって真面目な推理モノ。
謎解きを楽しむというよりも推理小説を読んでいるような感覚に近いです。
シナリオには賛否両論ありそうですが、キャラクター同士の洒落た掛け合いを見るだけでも満足できるタイプの方であればきっと気に入るのではないかなと思います。
なぜか1周クリア時点でのプレイ時間が4時間となっていたのですが、もっと遊んでいたと思います。
わたしはこういうゲームはかなりしつこくあちこち調べ倒すタイプなので、1周で8時間くらい遊んだんじゃないかな……。 もっとさらっと遊ぶ方は5時間くらいでクリアできそうなボリュームかなと思います。
※上記紹介リンクはSteamのものですが、わたしがプレイしたのはPS5です。
感想(※この先ネタバレあり)
※この先、ストーリーの核心を含むネタバレ(スクショも)があります!
面白かった!です!
シナリオに関しては色々と言いたい事があるので(ネガティブ寄りで……)手放しでオススメ!とも言いづらいのですが、わたしは好きです。
種類問わず動物が大好きなので、出てくるキャラクターたちの顔を見るだけでも楽しかったです。
テキストのノリは非常にテンポが良く、洋画のようなお洒落さがありました。
世界観
・この世界にも種族による差別意識が横行しているらしく、鳥類のカーストはかなり低いようです。
「この街で雄鶏が警察署長になる日は絶対に来ない」という台詞があるのですが、現代社会でも聞いたことがあるような歪みだな……と感じました。
もしいつかクロービルで鳥類が警察署長になったら、初の女性○○、初のアジア系アフリカ系〇〇、と同じような形で「史上初の鳥類署長」として教科書に載るようなことがありそうですね。
・カーストは昆虫が一番低いっぽい?
肉食動物>草食動物っぽい発言も随所で見られましたし、ざっくり食物連鎖順にカーストが決まっているような認識で良いのでしょうか。
また、昆虫が暮らす町では、生活に困窮した母親が幼虫を売りに出すこともあるそうです。
その幼虫はお金持ちの捕食者に買われ、高級グルメとして食材になるとか。エグすぎる。
・“人間”
・分離派=種族は種族ごとに生きていく世界?
王権派=すべての種族が一緒に生きる世界?
謎解き
・ナターシャの別荘での謎解き(金庫だったかな?)はちょっと考えました。
どこかで見た動物のような……?としばらく右往左往しましたが、警察署のエンブレムでしたね。
・動かない時計
ヒントは室内の本でした。
7と4と9をバラバラに動かすのではなく、49は49分を指します。7時49分。
・ジップが隠したものをホップドッグで探す
これはどうしてもわからなくて、攻略情報を調べてしまいました。
ジュークボックスに描かれている歌っているお猿さんのあたりをクリックするとその部分のガラスが割れてクリアとなります。難しすぎません?
キャラクター
マーティが最推しです。滲み出る性格の良さが最高。
彼女が居るのに女好きで、男性相手だとキツめのジョークを飛ばすこともありますが、他人の口から差別的な発言が出ると、それが自分に向けられたものでなくても不快感を隠さないところに優れた人格……鳥格を見ました。
……そしてわたしは体格差・身長差のあるバディが好きなので、サニーとマーティの体格の違いが個人的にとても嬉しいポイントでした。
ウェスラーはネズミだから小柄で可愛いですね。
こんなこと面と向かって言ったら撃ち殺されるんだろうな。
ナターシャは魔性の女でしたね。
良い娘だし狡賢くもなければサニーを騙すような真似はしていないはずなのに、何故か峰不二子を彷彿とさせる雰囲気を持っているなと思いました。
ストーリー
・大人のお店で働くキツネのお姉さんのドレスジッパーを上げるのに躍起になり、5回くらいやり直しました。
・死んだ誰かが握っていた男性名のリストは、高級売春宿でナターシャの客となっていた上流階級の人達(王族含む)のリストでした。
やっぱりモニカは優秀なんですね……(実は、先に警察署でリストを見せた際に「これ、全部男性名よね?」と呟いていたのは彼女だけ。あの台詞はリスト=女性嬢のお客さんということへの伏線だったんだなあと思いました)。
・宿で絶体絶命になったサニーとマーティは何者かに殴打され、火を放った船に乗せられて出港(海じゃなくて川だけど)。
焼き鳥になりそうでしたが、どうにか助かりました。
さすが金持ちはとんでもない殺し方しようとするんだなあ。船がかわいそう。
・精神病院のチラシを手に入れた際、ホテルに戻ったので、チラシに書かれていた番号に電話をしてみました。
ちゃんと繋がった!こういうの感動しますね。
・カーチェイス
あっwwごめん、普段やってる血の気の多いゲームは基本的に撃ってる奴を狙ってるから……へへ……そういえばサニーは警官でしたね、無用な射殺はご法度か。これは失敬。
・射撃の達人であるマーティを越えるのは無理かなと思いましたが、できました!
・愛車の名前を娘につけたサニー。
他の洋ゲーでも愛車(飛行機)の名前を娘につけた人がいましたが、海外ではよくある話なんでしょうか。
・1周目では先に手がかりを見つけてしまったため余裕がありませんでしたが、2周目でアルバートの病室に行った際に壁の絵をじっくり見ました。
サインが入ってる、と線を引いたらそのことについて2羽が言及してくれて嬉しかったです。
このゲームを遊んだ事によって得た知識
・いわゆる黒電話って海外にもあるんですか!?
……と驚いて調べてみたところ、あの黒電話のデザインは元々アメリカのヘンリー・ドレイファス氏がデザインしたものだそうです。
全っ然知りませんでした……。日本が模倣したんですね。
・WHORE=売女
・フィリップ・マーロウ
ハードボイルド小説界隈でかなり有名な探偵の名前だそうです。
いつか読んでみたい。
ストーリー上で気になったこと
・サニーとマーティが仲違いすることになったきっかけの事件を始め、作中で何度も重要そうな事柄として登場すること等はほとんど伏線回収されずに終わってしまった印象があり、そこはとても残念でした。
他はまあ良いんだけれど、サニーとマーティが仲違いした事件についてはもっときちんと知りたかったなと思っています。あの心優しきマーティがサニーに銃を向け、実際に発砲するほど怒った理由を知りたい。
あ、マーティの彼女も見てみたかったです……。肉食動物ということしかわからなかったので。チーターかなライオンかな。
・色々と謎が残る、消化不良感
結局ナターシャは、自分の恋鼠が別鼠になっていたことには全く気付いてなかったんですね?
そのわりには、かなり重要そうな証拠のようにアルバートの描いた絵の切れ端を見せてきて……。不思議な猫でした。
そして可哀想なデボラはどうして殺されなければならなかったのでしょう。
双子による入れ替わり&犯鼠は精神的におかしくなっているという設定は、ホラーゲームの怪異としてなら面白そうですがミステリーゲームのオチとしてはどうなのかな……と思ったのが正直なところです。
その他
・アートギャラリーで見られる、ナターシャのモデルになった猫。
「アァ〜!ネコチャン!!!ネコチャンカワイイネ!!!!」という鳴き声が出ました。
ええ〜ッ可愛すぎません!?なんて美猫!!!!!!
・〇ボタンによる会話スキップは、初回は誤操作する度に キーッ🐒! と思っていたのですが(オートセーブで後戻り不可なので何度もテキストを見逃してしまい……)、2周目以降では大活躍でした。すべてのゲーム2周目に搭載されてほしい機能。
色々と書きましたが、シナリオの消化不良感が全く気にならなくなるほど、キャラクターの味のある掛け合いが個人的にツボでした。
続編が出る事が決まったようなので楽しみです。今回の作品で匂わせつつも結局明かされなかった事が明かされたらいいな!
今回はここまで。