
一言感想:「人生には、一度きりしか訪れない瞬間ってやつがあってさ……」
あらすじ
母と2人暮らしの少女、スミレ。
亡くなってしまった大好きなおばあちゃんの夢を見て泣きながら目覚めたスミレは、見た事の無い不思議な種を発見する。
何の気なしにその種を植えてみたところ、あっという間に花が咲き……。
その花は、この世界とは違うところからやってきた花だと言い、自身の命は1日で尽きてしまうことをスミレに告げる。
お願い事を聞けばおばあちゃんにもう一度会わせてあげると言われたスミレは、渋々花の願い事を聞く事になるが……。
ゲームについて
・日本語音声……ボイス自体なし。
・日本語字幕……あり。
・主人公……スミレ。小学生の女の子。

大好きなおばあちゃんが亡くなり、町の女の子たちからはいじめられてひとりぼっち。
塞ぎ込む日々を送っている。
・仲間……“お花さん”。
別の世界から、スミレと共に『とっておきの1日』を過ごすためにやって来た。
日没と共に人間界から消えてしまう存在。
・ゴア表現……なし。
とても優しく美しいグラフィックとBGMですが、ストーリーは全体を通して若干重めなので注意。
・クリア後について……手動セーブ無し。クリア後はタイトルへ戻ります。
わたしのクリア時間は4時間ほどでした。
※グッドエンドを見ましたが、バッドエンド(?)は未回収。
感想(※この先ネタバレあり)
※この先はスクショも含めクリアした方向けのネタバレがあります!
プレイ予定の方、未クリアの方はご注意ください。
他の方のレビューで知って、気になっていた作品。
とってもかわいい、絵本のようなタッチのイラストと、やさしいギターの音色のBGM。
マップも同じ絵柄で優しく綺麗に描かれていて、歩くだけで癒される世界でした。

その中でも、神社のマップは、足を踏み入れた瞬間思わず「うわ~!」と声を上げてしまったほどでした。すてき。
苔むした灯篭も、森の表現も、すべてすてき!
収集物が見やすくて集めやすいのも嬉しかったです。
(物探しゲームをやっているわけではないので、こういうところでストレスを抱えたくないと思ってしまうタイプです)。
キャラクターについて
スミレ
わたしは昔からフィクションノンフィクション問わずお花の名前がついた女の子が好きなので、まずスミレの名前が気に入りました。いい名前。
主人公の小学生であるスミレは家族関係・友人関係で思い悩んでいます。
大好きなおばあちゃんは亡くなり、お父さんはどうやらお母さんと折り合いが悪くなり、出て行ったようです。
お父さんが出て行ってからお母さんは元気が無いようで、寝てばかりいるとのこと。
おばあちゃんが亡くなった後、スミレは親友だった女の子から裏切られ、町の女の子たちからいじめられる日々を送っています。
更に、ずっと思いを寄せていた幼馴染の男の子ももうじき引っ越してしまうそうで……。
このゲームは、そんなスミレの1日を「とっておき」にするための物語。
スミレはあまり積極的な方ではないようで、お花さんに誘われても最初は冒険を嫌がっていました。
それでもせっせと人や動物の願いを叶え、チエと仲直りをし、ケンジに想いを伝え、おばあちゃんと会い……最後はパパとママ両人が揃ってスミレの帰りを待っていてくれました。
……ところで、郵便局でケンジくんに対する恋文を書かせてみたんですが、予想外のラブレターに「ええ??!」って素っ頓狂な声出ました。

『恋人になれると思うなら「はい」にチェックを入れて下さい』って……『ロボットではないならこちらにチェックを入れて下さい』じゃないんだから……。
その後、チエとパパにも手紙を書かせてみたのですが、スミレは信じられない程に文章が下手です。
それが本心だからって、もう少しオブラートに包まないと喧嘩売ってるのかと思われるよ、こんな手紙送っちゃったら……。
お花さん
スミレのお友達。
スミレのお母さんもお花さんのことを知っているような雰囲気でしたが、スミレのお母さんも子供の頃にお花さんと出会っていたんでしょうか。
お花さんがボロボロになりながらスミレの乗ったバスを追いかけて来た時は少しうるっときました。
一緒に夕焼けを見れて嬉しかった。
……どこかでこういう見た目のキャラ見た事あるなとずっと思っていましたが、書きながら思い出しました。
ア○ダーテールだ。
おばあちゃん
わたしは祖母と犬猿なので、おばあちゃんが大好きな主人公の作品に対してあまり感情移入できないことの方が多いのですが、それはそれとして孫に優しいまともなおばあちゃんが出てくる作品は大好きです。
孫だけでなく町のみんなからも慕われていた、素敵なおばあちゃんだったようですね。
母方の祖母のようです。
スミレの父親に関して思うところがあったような台詞をタナカ邸で読んだ気がするのですが、スミレの父親は一体どういう人物だったんでしょうか……。
スミレのお父さん
電話すると言っておいて全然スミレに電話してこないとか、「お母さんも一緒にご飯食べに行ける?」と聞くスミレに対して「……スミだけかな」と返したりとか、なんかこう……上手く言えないのですが、“夫婦仲が冷え切った両親のうちの片方”があまりにもリアルに描かれていて胸が苦しくなりました。
ラストシーンでは一応スミレの帰りを待っていてくれましたが、スミレの両親はこのままでは離婚待ったなしな気がしてしまいます……。
チエ
スミレの元親友。
……という響きから想像していた人物と全然違ってて笑ってしまいました。
な、なんでこの子と親友だったの?!(失礼)
チエを始めとするいじめっ子女子たちの性格のねじ曲がりようがリアルで嫌。
学校ってほんとにこういう奴ら(しかもカースト上位)が居るんだよね……色々思い出しちゃって嫌になるわ~。
スミレのお誕生日にチエがやったことも、意図が良くわかりませんでした。
スミレはおばあちゃんが亡くなって塞ぎ込んでるってわかっていたでしょうに、なんでそんなことしたんだろう……。
でも、わたしはチエよりもチエの母親のほうが苦手です。美人だけど嫌な感じ。
チエが居ないときに店の営業について尋ねると「性格曲がってない?」と言われますが、お前が言うな!!!と思いました。
チエがあんな性格になったの、絶対お前の影響だろ!
ケンジ
みんなに人気の男子。
イケメンなのに優しくて、そりゃこれは人気あるだろうなと思いました。
有名な野球クラブに入るために引っ越して転校するそうです。
まだ小学生なのにそんなことある?
ケンジくんのママは彼を大○翔平にしたいのかなあ。
スミレの回想では、ぼ○なつ2の洋にいちゃんみたいなこと(※自作ロケットを作って飛ばす)してました。
そりゃこれは人気あるだろうな(しみじみと2回言う)。
チエの家がお金持ちなので、ケンジくんの両親は将来ケンジにはチエと結婚して欲しいと思っているそうです。
いやいや、小学生相手に何言ってんの?いつの時代?ドン引き。
ケンジと秘密基地でやった陣取り(?)ゲーム、誰が見てもケンジの勝ちだったのに何故か終わらなくてスミレの勝ちってことになりました。

実績ももらえました。
ええぇ……「ズルはダメ」って偉そうにウサギさんに言ったところなのに。
ボー
いじめられっ子。
少しオタク気質で、ちょっとぽっちゃりした野球男子。
自己肯定感が低そうな子です。
年齢相応にスケベな一面があるみたい(ジョニーズのお姉さんのカードでの印象)。
見た目はほわっとしていて、マスコットみたいでかわいいと思います。
わたしはボーくん、結構好きです。
自作のゲームも楽しかったよ。ありがとね。
動物たち
みんなめちゃくちゃ可愛かったです……。
特に好きなのは、スミレの家近くで会った三毛猫さんと、川を渡らせてくれたシロサギさんと、一文字ずつ喋るカメさん。
でもほんとにみんな可愛かったです。
それから、ヘビさんに運命の人を連れてくるように言われ、「緑色のかわいい子」って聞いた瞬間「カエル!?カエルでしょ!あ、食べる気?」と思ってしまいましたが、違っていましたね。
結局、彼の運命の人(?)は花に巻き付かれたホースだったのですが、無理矢理持って行ったらホースにもヘビにもドン引きされた上に依頼未達成になってしまってかなしかった。
呪われたタナカ邸の傍から離れられるなら別にいいじゃんか~と思ってホースの意思(なんだよホースの意思って)を無視してしまったわたしがいけなかった。
これのせいで全ての依頼を達成する実績が取れませんでした。無念。
その他感想
とても面白かったです。
キャラクターたちのちょっとしたやり取りが妙に詩的で、心に残る台詞が多かったです。

その中でも特に好きなのは、やっぱりスミレとチエのやり取りかな。
「元通りに友達に戻るわけじゃないけど、思い出なら抱えていける」
「いつか、ふと、この日の事を思い出すかも」
これで友達に戻れるというわけではない、とはっきり言われてしまった形ですが、スミレは「私、それでもいいよ」とチエに告げます。
チエもスミレも、もしかしたら今後もう二度と友達として関わる事はないのかもしれない。
それでもいつか彼女たちが、大人になる過程で(もしかしたら大人になった後でも)不意にこの日の事を懐かしい思い出として思いを馳せることがあればいいなと思いました。
カルマが低い状態のエンディングは回収する勇気が出なかったので今のところは1周で終わっています。
なんとなく、「こういうことなんだろうな」と察することは出来ても、そのものズバリな説明をされないまま放置された謎がいくつかあったのが気になりました。
特にママとパパ周り、チエと仲違いすることになってしまった原因、おばあちゃんの死因、タナカ邸の真実……など。
カルマが低い状態のエンディングで回収される要素もあったのでしょうか。
では、今回はここまで。
おまけ:このゲームが好きな方へのおすすめゲーム
だいぶ方向性の違うゲーム(※音ゲー)ですが、美しいグラフィックとBGM、そしてその綺麗なグラフィックと裏腹に重いストーリーというところでDEEMOを思い出したので……。
わたしが昔遊んだのはスマホ版です。
今でもお気に入りの曲が沢山あり、サントラも買いました。