(作者:加藤 匠 様)
フリーゲーム、公衆電話を遊んでいました。
ゲーム紹介と感想です。
ゲームについて
気がつくと何故か電話ボックスに閉じ込められていた男性。
手元にあるのは10円玉3枚のみ。
手持ちの30円でどこかに電話をして助けを求めましょう。
何度も繰り返すうちに選択肢が増えていき、きっと真相に辿り着くことが出来ます。
他の所へつなぐことが出来る番号や各エンディングをクリアした後に1文字ずつ表示される電話番号があるので、重要そうな数字はメモを取っておくと安心です。
感想(※ネタバレあり)
※特にネタバレになりそうなところは反転
映画を観ながらまったりプレイしたので正確なプレイ時間はわからないのですが、1周(30円を使い切る)は5分以内に終われるであろうゲームでした。
1周が短い上にプロローグは飛ばすことが出来るので周回も苦ではなく遊びやすかったです。
【トップ画面の尋常ではない雰囲気からホラーゲームだと思っていたので、そういうわけではなかったことに】少し驚きました。
とりあえずまずは【警察】に電話するよね……ということで【110】番をプッシュ。
【まともな警察官が出て安心しました。
言われてみれば公衆電話って緊急通報ボタンなんてものがあったなあ……】。
そこから得られたヒントの番号に電話して、あとは片っ端から出てきた番号に電話。
途中で【救急や天気予報、時報】などにも電話して遊んでみました。
エンディングはとりあえず真相に繋がる番号と【まんぷく屋関連】の電話番号がわかるまで見ましたが、すべて回収出来ているのでしょうか。
各番号に電話をした時の【『主人公を電話ボックスに閉じ込めた女性』『かける度に時間が変わる時報』『何故か天気予報が東京だけでなく大阪のものまで聴こえる』】……等の疑問点については特に解決しないまま終わった気がするのですが、これは【全てが混濁している時の夢の話】だからそういった謎に意味なんてないということなのかな。
【目を覚ました時に主人公も「確認しないと」とは言っていましたが、目覚めた先の現実世界ではどういう状況なのかわからないのは少し怖いですね。
目覚めてみれば無職で家族とも友人たちとも疎遠だった……なんてオチだったら嫌だなあ】。
【まんぷく屋】の電話番号の方から得られる番号は“不幸”ってニュアンスだったのでドキドキしていましたが、ふたを開けてみると【同級生と結ばれて子供まで……という幸せな話】だったのがどういうことなのか気になる。
本来はやっぱり【主人公は意識が混濁した状態で、こちらのエンディングでは助からずに植物人間になってしまったということなんでしょうか?こちらの番号で見るエンディングは植物人間になった主人公が見ている幸せな夢なのかもしれない】。
主人公が【若い学生等ではなく30代の”大人”で、そんな主人公が「人生まだまだだから悔いのないように生きないと」と前を向くシナリオには多くの人が勇気づけられそうです】。
【人との繋がりを大切にしよう】というテーマはありがちといえばありがちかもしれませんが、押し付けがましくなく主人公が何故そう考えるに至ったかの経緯が丁寧に描かれていることで【人生で何を大切にしたら何を得られて何を失うか】はきちんと考えて生きるようにしたいなと思いました。
ところで今の若い子って公衆電話なんて使ったことあるんでしょうか。
ド田舎なのでうちの近くの無人駅には辛うじてまだ置いてありますが、まずもう電話ボックス自体を見かける事が少ないですよね。
今時の子はもう小学生からスマホ持ってますし……。
今から10年経った頃、世界はどういうふうに変わっているんでしょうね。