積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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探しものは、夏ですか。

 

 

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探しものは、夏ですか。
探しものは、夏ですか。
開発元:Tatsuya Asakawa
無料
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ちょっとお久しぶりになってしまいました。
まだまだ暑い日が続きますね。もうそろそろお彼岸なので、暑さが和らぐといいのですが。

 

さて、先日、暑い日にぴったりな無料スマホゲーム「探しものは、夏ですか。」を遊んでおりましたので簡単なゲーム紹介と感想を書きに来ました。

 

 

 

あらすじ

2018年の8月。
両親の離婚後、都会で暮らしていた男子大学生の空木恭平は母親の住む田舎へと数年ぶりに帰省した。
子供の頃にお世話になった駄菓子屋のお婆さんが亡くなったということもあり、母に半ば強引に決められた今回の帰省。
家に向かう前に家主の居なくなった駄菓子屋へ立ち寄った恭平は、そこで見知らぬ女子高生と出会う。

 

ゲームについて

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物語を読むマルチエンディングのノベルゲームです。

読了までそれほど時間がかからないので、スキマ時間や休日前の夜などに遊びやすいかもしれません。
文字画面以外のところをタップすると文字画面が消えます。

途中にいくつか選択肢があり、その選択肢によって物語が分岐していくようです。

以前どなたかのブログでこちらのゲームのプレイ日記を拝見した際は確かフリーゲームだったよね……と思って探してみたらやはり以前はノベルゲームコレクションさんで配信されていたようです。

novelgame.jp

こちらは2020.09.13現在アップデート待ちで配信停止中のようですね。

 

感想

(※特にネタバレになる部分は反転)

 

わたしの場合、そういう選択肢を選んでしまったのかエンディングの順番は固定なのか不明ですがエンディング4→3→2→1の順番に見ることになりました。

できれば2→3→4→1の順番に見られると『徐々に謎が解けていく』感を味わえてより良かったのかな?と思っています。 
エンディング2〜3は伏線のみ張られますが、『結局真琴は何者だったのか?12年前に突然消えてしまった“あの子”は誰だったのか?』等の謎が解明されるのはエンディング4と1です。
特に1は真エンディングだと思うので、最後に見られると感動もひとしおです。


最初の【覗き魔騒動はどう考えても主人公が悪いw

読了してみると想像とは全然違った話でした。
こういう【タイムパラドックスものは大抵自分の中で時系列がごちゃごちゃになってしまうので、毎回登場人物たちが混乱せずに話せることに「すごいなあ……」と思います(毎度毎度感想がアホの極みで申し訳ない……)】。
今回の【タイムパラドックスは『過去を変えても未来にさほど影響は無く、過去で何かしたからといって他の時代に存在している同一人物が消えることは無い』パラレルワールドが分岐していく】パターンなのかな?

 

エンディング1の主人公、【めちゃくちゃ反省に反省を重ねるけれども、あれはどっちもどっち……というより圧倒的に真琴の非の方が大きいと感じました。
最初は恭平も全然喧嘩腰じゃなかったのに、あそこまで拗れさせたのは紛れもなく真琴だったので……。
帰れないかもしれない、ということでナーバスになっていたとはいえ一生懸命励まそうとしてくれる人をあそこまでこき下ろせばそりゃ怒られるよなぁ。
必死に励まそうとしているのに「初恋の男の子とあんたは全然違う、何もかもが違う」と急に他人(結局のところ同一人物でしたが……)と比較されればわたしもブチ切れますよ。むしろ恭平より酷いこと言っちゃうかもしれない。

それでも手を離さなかった恭平は本当に偉いと思うし、かっこいいと思いました。

そしておじいちゃんと和解できるのもこの「エンディング1のみ」というのがまた、彼とおじいちゃんの捻じれ切った関係性を強調している気がしました。ただただどちらも不器用で気を遣い合った結果捻じれただっただけなんだけど、あそこで話さないまま手を離すと下手したらもう二度と関係が修復できなかった可能性もありますよね。

恭平も大学生ならもうすっかり大人なのでなんやかんや理由をつけて母の実家に寄りつくことを拒み、最悪次におじいちゃんに会うのは彼が亡くなったお葬式で……という切ない未来も有り得たのかもしれない。

恭平に頭を下げるおじいちゃんを見て、そして「これからはもっと気軽に帰ってこよう」と決意した恭平を見て、そんな未来にならなくて良かったと心から思いました。

……未来の世界で恭平と真琴は再会できたのでしょうか。

幼い頃も、そして2018年の夏も、きっと相思相愛であった2人ですが現実の時間軸で考えると結構年齢差のある2人。

女子高生の真琴のところに行ける頃、恭平は30代かな?

未来の2人がどうなっているのかはわかりませんが、それでも会えていたらいいなと思います。もし恋人同士になれなかったとしても、2回も不思議な同じ夏を過ごした同士として】。

 

優しい水彩塗りの立ち絵も爽やかで、夏の物語によく似合っていました。
少女から御年寄まで、それぞれみんなかわいらしくて愛おしい。

はじける炭酸のような色合いのUIも可愛かったです。

素敵な夏でした。