(作者: space debris様 / space debris)
フリーゲーム、回(maze)を遊んでいました。
ゲーム紹介と感想です。
ゲームについて
■maze(「回」と書いてmazeと読みます)は「ゆめにっき」「the path」に強い影響を受けた
耽美主義、シュルレアリスムをテーマとした短編ホラーゲームです。
■戦闘や謎解きはありません。探索のみのゲームです。
目的地を調べればイベントが発生し、クリアとなります。
■脅かし・不愉快な表現(昆虫など)・暴力表現・性的(ともとれるような)表現などを含みます。
——回_readmeより引用
不思議な世界を探索します。
3人の人間が椅子に座っているのでその中の誰かを選んで探索を開始。
人によってマップが違い、結局は3人全員遊ぶことになると思うので最初に選ぶ人についてはあまり悩まなくて大丈夫だと思います。
思うままに探索していくとそのうち目的の場所に辿り着きイベントを見ることができます。
感想(※ネタバレあり)
※特にネタバレになりそうなところは反転
クラシック音楽、狂気、不可思議な世界。
まさに“耽美主義、シュルレアリスムをテーマとした短編ホラーゲーム”でした。
遊び始めた時は正直に申し上げると抽象的でどこか暴力的な世界観の意味するところがさっぱりわからなかったのですが、こういう“いまいち意図のわからない不思議なマップ”を堂々と歩き回れる事が楽しみでフリーゲームを遊んでいる者としてはたまらない気持ちでした。
左から順番に……と考えて黒井さんから遊び始めたのですが、物語が進む(最早進んでいるのか戻っているのかさえ私には曖昧でしたが……)度に黒井さんは【社畜リーマンなのかな……そして働きすぎて身体を壊し、精神やられて自殺した……?】と、少しずつ物語の解釈が出来るようになってきました。
次はAliceちゃん。Aliceちゃんは【過食嘔吐→拒食症?途中見えたメリーゴーランドの馬みたいなものの動きや、お菓子の家の前に居た狼から想像するに性的に恐ろしい何かがあったのかなと思いました。“1人より2人”“赤い糸”という言葉もあったので知らない誰かに……ではなく相手は好き合った人なのかもしれませんが、どちらにせよそれ+同級生(多分Aliceちゃんはまだ学生さんかな)との関わりが原因で心を壊したっぽい?赤ん坊の声が聞こえていたので堕胎関連なのかもしれない】。
最後はEdwardさん。Edwardさんは【芸術家かな。ダリの“記憶の固執”に描かれた時計らしきものや、ゴッホのエピソードで有名な切り取られた耳、キャンバス(?)などがあったので……。服に付いている赤いものは血で、手に持っているのはナイフかと思っていましたがもしかすると服に付いているのは赤い絵の具で手に持っているのは絵筆なのかもしれない。誰か執着している女性がいたものの、相手にされなかったのかな……。ラストの赤ん坊ステージで子宮を模した道のようなところを通ったところでエンディング=他の2人とは違い再びこの世に生まれてきたいという願望がある(?)のでしょうか】。
想像が合っているのか否かはわかりませんが、与えられるヒントと視覚情報から自分なりに少しずつ物語を咀嚼して解釈していく面白さがありました。
キャラクターの歩行速度が徐々に遅くなってきたので歩き回るのがちょっとしんどかったですが、大変楽しく有意義な時間でした。夢に出そう。
作者さんの他のゲームもちょっと拝見したのですが、まだ気になるゲームがいくつかあるので今度プレイしてみたいです。