(作者:ARTIFACTS 様 / ◆ ARTIFACTS ◆)
フリーゲーム、瞳の中のアビスをプレイしていたのでゲーム紹介と感想記事です。
ゲームについて
↑物語の登場人物は、避難小屋で吹雪が過ぎ去るのを待つことになった2人の男女。
ホラービジュアルノベル。
短編作品となっており、恐らく40分~1時間ほどで読み終わることができるのではないでしょうか。
ホラーと付いてはいますが恐怖演出はそれほど無いので怖いのが苦手だという方でも楽しめそうです。
作品の大きな特徴として、物語が進行している間に右端に表示されている矢印をクリックすることで視点を現在登場人物がいる部屋以外に動かせる点が挙げられます。
物語は一本道のようで、特に視覚移動によって結末が変わったり分岐点が増えるわけではないのですが、登場人物から視えない場所で少し変わったことが起きていることもあるので時々視点を切り替えて見ると面白いかもしれません。
また、右クリックする事で短い物語の断片を追う事ができます。
この物語は各章ごとに進んでいきます。
最初は何の意図があって書かれている物語なのかわかり辛いですが、恐らくゲームをクリアする頃には誰がどういう意味を持って書いた話なのか見えてくると思います。
セーブはオートセーブとなっており、各章の始まり(※AM:〇〇等 時間表示される時が章の始まりのようです)ごとにセーブが行われます。
感想(※ネタバレあり)
※特にネタバレになるところは反転
ホラー……ではないような気がしましたが、なかなか深い物語でした。
文章が綺麗で、BGMの選び方や流すタイミングも場面に合っていたので話に入り込むことができました。
主人公の彼とフローラは恋人同士?夫婦?
少なくとも男性の方はフローラを深く愛しているのだろうなと感じたのですが、それに対するフローラの仕打ち(この言い方もアレですが……)は酷い。
フローラも彼を愛していたからこそ『自分と魔女の願いを叶える役目・周囲に自分たちの存在を伝える役目を負わせる人物』として彼を選んだのだろうと頭ではわかっているのですが、『死にゆく自分の姿を見せるためにわざわざ山まで連れてきた挙句に彼に伝道師としての役目を有無を言わせず押し付ける』のはあまりにも彼の気持ちを踏みにじっているように感じてしまいました。
最終的に彼の方も『フローラの願いを完全に無視する形で自らのわがままを押し通した』ことになるのである意味どっちもどっちなのかもしれませんが……。
フローラは『いつ彼や魔女のことを忘れてしまうのかわからない、いつ魔女に焦がれている自分が自分でなくなってしまうのかわからないからとにかく覚えているうちに行動を起こさないといけなかったのでしょうね。』