(作者:時雨屋 様 / 時雨屋本店)
フリーゲーム、ユーラルーム -Ulalume-を遊んでいました。
ゲーム紹介と感想です。
ゲームについて
■あらすじ
その劇場の地下には、広大な地下水路があった。
その中にとある『化け物』が逃げ込み、調査に行った巡査団は3日帰ってこない。
僕は双子の弟と、その水路へと向かうことにした…。「彼女は答えた――"ユーラルーム…ユーラルーム!
これは墓所よ、あなたの失ったユーラルームの!"」
―――エドガー・アラン・ポー「ユーラルーム」より
——readmeより引用
双子の兄弟が地下水路を探索するゲームです。
残酷な描写・ホラー要素・追いかけ要素有り。
予想プレイ時間は1時間ほどとのことです。
エンディングは5つあり、物語の選択肢や行動によって分岐します。
感想(※ネタバレあり)
※特にネタバレになりそうなところは反転
同梱のreadmeの時点から劇場風で、とても世界観を大切に製作されているのが伝わってきます。
劇場開幕にぴったりなSEやお洒落なBGMも相まって、劇場・舞台製作の裏側へ本当に紛れ込んだような感覚に浸ることが出来ました。
【虫はG以外結構平気なので、蜘蛛か~蜘蛛ってよく見ると目可愛いしフォルムはかっこいいよね…などと思ってたらなんだあれ!?】
さすがに気持ち悪くて初めて遭遇した時はぎょっとしました。笑
というかまさか逃げられる(操作可能)と思わなくて棒立ちでゲームオーバーを迎えてしまった。どうもこんにちは、手のかからない餌です。
ヴィクターくんあんなワルそうなのにエドワードのことはちゃんと「兄さん」呼びしててちょっとかわいいなと思ってしまった。
途中でエドワードのほうがヴィクターのことを「兄さん!」って呼んじゃってたけど双子だし緊急事態だったし混乱してたんだよね多分。
1周目はEND5でした。プレイ時間は1時間34分。
【ユーラルームちゃんが喋り出したあたりから、なんとなくエドワードとヴィクターについては】察しがつきましたがやっぱりそうだったか。
【“6発の銃弾”を残すことによって物語冒頭の演劇での台詞に繋がる終わり方もお洒落だなーと思いました。】
クリア後に同梱の攻略情報を参考にして他のエンディングも回収。
【エドワードでバッドエンドに向かう選択をすると、水面に映るエドワードの姿がちょっと禍々しい感じになっているんですね。目が赤い……。】
【結局、「お互いがお互いを受け入れてどちらもひとつの体で生きていく」ことは選べなかったんだなぁ。二重人格モノで“共存エンド”(こう表現していいのか怪しいですが…)が選択肢にないのは珍しい気がします。】
私はオペラや外国文学に非常に疎く、有名なシェイクスピア作品ですら最初から最後まできちんと筋書を知っている物語があるかどうか怪しいレベルなのですが(お恥ずかしい……)、こういうゲームを遊ぶたびに「劇場で観るお芝居って素敵なんだろうなあ……」と思いを馳せます。
劇団〇季のミュージカルなら観た事がある(※非常に有名な演目だったのでストーリーも観る前から知っており、大変楽しみました)ものの、修学旅行の日程に組まれていたから観劇したという情けない動機なのでいつかは自分の意思で劇場に足を運んでお芝居を楽しみたいものです。
作中に出てきた台詞や詩はマザー・グースの詩くらいしかわからなかったのでこれからはもうちょっと教養を身につけたい……( ˘ω˘ )
エンディングまでお洒落で素敵。
セーブの時に拍手が鳴るのが最高に好きです。